夜の道 步いて步いて 鳥がばたばた 鳥もまた働いてゐる、 命を繫ぐために働いてゐる、 それとも逢引してゐただらうか、 ゆふげに心が彈んでゐただらうか だが少なくとも、 煙草を賣る哀しさには適ふまい、 他人《ひと》の態度に搖れる秤《びん》には適ふまい。 鳥が飛び立ち驚いて 私は音に焦がれてた 自由な翼に焦がれてた 鳥の自由に焦がれてた