死ぬ日に憶《おも》ひ出す
別れ話に 泣いてゐた あなたはぢつと 待つてくれた
彼氏は他人との接點を敎へてくれた あなたは他人との話し方を敎へてくれた 緊張してもたはむれる事 正直《むじやき》に踊る事 ぽつぽつとでも 本音をぶちまける事 初めて日常の報吿が樂しいと思つた 話せて良いのだと思つた 知らない人との掛け橋
あなたは知らない人 また どうしたのと 氣さくに聲を掛けてよ
そんな剽《へう》輕《きん》が あなたの魅力だと 今の私は知つてゐる