なまの埋葬

あなたの體に土をかけるのがかはいさうだつた
門の裏は墓地になつた
あなたの棒切れを見る度に、微かな痛みと肉しみを感じる
毛の生えた、まだふさふさな、黑と茶の、丸みを帶びた柔かな體に
生きてゐるのと變りない體に
どうして君に土をかけられるだらうか
しかし私は、彼らにさうさせた、
ただ生々しく、痛々しい、なまの別れが恐かつた
なまの埋葬恐かつた