朧月

まあるいピンク色、
見附けた時の悅びよ、
お前は體が丈夫だから、
うちの下にも欲しいと言つた、
けれども育つにもどかしく、
私はすつぱり諦めた、
塀の中から垂れるお前が、
また足元に飛出すお前が愛しくて、
たまに鉢に眼をやるよ
朧月
原初の子よ