よく晴れた八月の日 寢坊した十時に 私は遊ぶ時間が減つてしまつたと 焦つてゐたけれど あなたは變らず へらへら笑つてた 約束の通りに髮を切る 穴を空けた新聞紙をすつぽりかぶつて 私はフードをかぶりながら あなたの長いクセ毛に鋏を插し入れた 自分でも自讃するその出來に あなたも贊同してくれた 胸の內側にかいた たくさんの汗も このためならば 何と快い