寂心虛弱に囚はれて 私は迷ふ 私はラジオを聞く 誰かの雜談を 誰かの共鳴を耳に入れ この世界に私一人でないと知る そもそも私は一人ぢやないが でも靜寂には耐へられない 何も聞こえはせぬのだと 腦は言つてゐる 構つてほしいがほしくない 私は一人で充分だ でも 少しは聲を聽かせて 生きたあなたの聲を 生きたあなた《わたし》への關心を