共通點

ぐねぐねと
車の光に照らされた夜道に
君は本物の腸をぶちまけてゐた
不快に思つたその刹那
歸りの朝にはすつかり消えてゐた
私の腦內からも消えてゐた

思ひ出したのは
死ぬ直前の
人間の說明を聞いたからだ

いつ死んでも良いと思つてゐたのに
脚はがくついてゐた
かすかな嘔吐の氣配を
孕んでゐた

誕生日も迎へずに
死ぬのかね