濡れたシャンデリア

濡れた蜘蛛の絲は
垂れた皮膚のやう
あるいは
木と木の間に垂れる
きれいなシャンデリア
ゆらゆらと垂れかかり
雫がきらきらと光つてる

枯れ草の畑にいくと
綿帽子が咲誇つてゐる
田んぼにはビニールが

とてもきれいで
ふわふわとして
まるであやとりのやうに
君は指の間に取つてゐたつけ
たまに來る上品な君は
あの時の獸醫好きの君なのか
僕は知れない