惡魔の證明

時折僕が、朝方にうとうとし始めて、非常にのんびりしてゐると、
證人さんがやつて來て、
指紋だらけの汚い板で、畫を見せた
彼らの近附くべきでないといふ人々、その網羅が、まるで僕そのままだつたので、笑つてしまつた
日常まはりを見渡して、思ひ當るやうな事はございませんか?
だなんて、また僕は笑つてしまふ、彼らの言ふやうな、惡魔の權化はここにゐるといふのにね
それが見拔けないやうでは、やはり、眼が無いんだよ、君たちは

ああ、私そのものですね、といふ言葉を飮込んで、
彼らを見送つた、
せせら笑ふべきだつた