手紙を書かう 手紙を書かう やつぱりあなたと話しがしたい 驚いた あなたの聲が聽きたいものだ 生身の聲を聽きたいものだ どうしてくれよう 君との會話と 生身の反應と 私は過去にすがつてる 口を開いて しやうもない話ばかりといふに 夕暮の まつたりとした話し方を思ひ出す 今は寒く 安らぎ知れない あたたかい陽の中で 又あなたを知つてゐたい さう思ひ文《ふみ》を認《したた》める 早朝の目覺め 觸れますやうに—— 何より私は、あなたに觸れたい 感じたいのだ 君想ふ、故に我書す