朝の九時から五時まで
夜の九時から五時まで
車には澁滯すると疎まれ
住民にはうるさいと通報
步行者
制服姿の皆は 砂利と騷音と寒さに耐へながら
ただ仕事をしてゐる ——それが仕事だから
たまにコンビニによつて 愚癡をこぼしながら
同僚
二週間が過ぎて
夜が明けると
眞つ黑でつややかな
なめらかなアスファルトが出現する
車たちは普段
その上を滑つてゐる
いつもが戾り
鮮明な白線が淸々しい
お疲れ樣です
行爲は地になつて
でもとてもありがたい
土踏まずには 生きられぬから