忘れ物

言葉すら私を幸せにしないのに、
どうして物が私を幸福にしてくれるつていふだらう!
だから氣に入つた便箋は君のために使ふのだ、
價値有る事のために――本來の使ひ方――ほんの價値のある使ひ方をしたいのだ、僕は
それは使ふためのものだから使ふのだ
でなきやなんだといふのだらう
いつか言葉が讀めなくなつても
かすかな記憶で醒めるだらう