言葉すら私を幸せにしないのに、 どうして物が私を幸福にしてくれるつていふだらう! だから氣に入つた便箋は君のために使ふのだ、 價値有る事のために——本來の使ひ方——ほんの價値のある使ひ方をしたいのだ、僕は それは使ふためのものだから使ふのだ でなきやなんだといふのだらう いつか言葉が讀めなくなつても かすかな記憶で醒めるだらう