あアッ…… と打つた時の中黑が男の竿《さを》に見えるのですが病氣でせうか? それを男の俺に言ふのかね、 だつて言ふ相手がゐないのだもの 言ふ必要があるのかね、 こんな公共の場で そのために筆を取つてゐるのに、 私だけが氣附いた氣附きを、 見たいものを見た瞬間を、 世界に打明けたいのです ああ
言葉の綾なのです 文《あや》無《な》のです ああ